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研究成果

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研究成果 2011年

研究成果
DNA中の酸化損傷塩基(8-オキソグアノシン)を特異的に認識、検出する人工核酸
生物有機合成化学分野 J Am Chem Soc 誌に掲載
2011.04.27

アクセス数:9748

九州大学大学院薬学研究院生物有機合成化学分野の佐々木教授、谷口助教および大学院生河口らは,DNA中の酸化損傷塩基である8-オキソグアノシン(8-oxodG)と特異的な塩基対を形成し、効率的な蛍光消光により検出を可能にする人工核酸の開発に世界で初めて成功しました。この人工塩基は構造上の特徴からAdap (Adenosine-1,3-diazaphenoxazine)と命名されました。細胞中の8-oxodGレベルは老化やガンなどの疾患に関連しているため、重要な酸化ストレスマーカーと考えられています。これまでDNA中の8-oxodGの効率的な検出法はありませんでしたが、Adapを含む核酸プローブはヒトテロメアDNA配列中の8-oxodGの特異的な検出にも成功しており、今後8-oxodGと疾患との関連性を解明するための分子ツールとしての発展性が期待されます。

この研究成果は,国際科学誌「Journal of the American Chemical Society」に2011427日付けオンライン版で発表されました。

 

論文名

Yosuke Taniguchi, Ryota Kawaguchi, Shigeki Sasaki.

Adenosine-1,3-diazaphenoxazine Derivative (Adap) for Selective Base PairFormation with 8-Oxo-2'-deoxyguanosine in DNA

J Am Chem Soc (2011) in press

 

JACS

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja200327u

 

生物有機合成化学分野

http://bioorg.phar.kyushu-u.ac.jp/