研究成果 2011年
神経障害性疼痛の維持におけるグリア細胞活性化およびそのシグナル伝達経路を特定
薬理学分野 BRAIN 誌に掲載アクセス数:6313
九州大学大学院薬学研究院薬理学分野の井上和秀教授らの研究グループは,大戸茂弘教授(薬剤学分野),Ru-Rong Ji准教授(Brigham and Women’s Hospital,ボストン)およびMichael W. Salter教授(Hospital for Sick Children,トロント)との共同研究で,神経が障害されることで発症する難治性疼痛「神経障害性疼痛」の維持に,脊髄アストロサイトの細胞増殖を介する活性化が重要で,さらにその増殖がJAK-STAT3シグナル伝達経路によって制御されることを世界で初めて突き止めました。この研究成果によって,神経障害性疼痛の維持メカニズムが明らかになることが期待できます。
この研究は,文部科学省,科学研究費補助金,さらに日本学術振興会先端研究拠点事業(拠点形成型)の支援による国際共同研究の成果です。
この研究成果は,国際科学誌「BRAIN」に2011年3月2日付けオンライン版で発表されました。
また,BRAIN誌掲載号の「EDITORIAL」でも紹介されました。
論文
Makoto
JAK-STAT3 pathway regulates spinal astrocyte proliferation and neuropathic pain maintenance in rats
BRAIN 134(4), 1127-1139 (2011)
PubMed
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21371995
BRAIN
http://brain.oxfordjournals.org/content/134/4/1127.full
掲載号の「EDITORIAL」に紹介
http://brain.oxfordjournals.org/content/134/4/917.full
薬理学分野
http://yakkou.phar.kyushu-u.ac.jp/