研究成果 2014年
研究成果
エステルからの直接アミド結合形成に有効な新たな触媒を発見
環境調和創薬化学分野 Organic Letters誌2014.04.21
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九州大学大学院薬学研究院環境調和創薬化学分野の大嶋教授、森本助教らは、エステルとアミンからの直接アミド結合形成に有効な新たな触媒を発見し、この触媒を用いて温和な条件下さまざまなアミドの合成を実現しました。
エステルからの触媒的ア ミド結合形成反応は、従来触媒量が多い、触媒の活性を制御するための添加剤が必要などの問題点がありました。一方、今回発見した希土類触媒は、添加剤などを用いずともラセミ化をほとんど伴うことなく反応を行うことが可能です。また、基質によっては触媒量を従来の1/100程度まで低減化することも可能であり、実際に幅広いエステルおよびアミンから40種類以上のアミドを直接得ることに成功しています。このような基質一般性の高さから、本触媒反応は化合物ライブラリー構築に有効な手法として期待されています。
この研究成果は、米国化学会誌「Organic Letters」に2014年3月24日付けオンライン版で発表されました。
論文名
Lanthanum(III) Triflate Catalyzed Direct Amidation of Esters.
Morimoto, H.; Fujiwara, R.; Shimizu, Y.; Morisaki, K.; Ohshima, T. Org. Lett. 2014, 16, 2018.
Organic Letters誌
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ol500593v
環境調和創薬化学分野HP
http://green.phar.kyushu-u.ac.jp/