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研究成果

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研究成果 2014年

研究成果
水酸基の直接アルキル化反応を白金とピロリジンのDual触媒により達成
環境調和創薬化学分野 Angew Chem Int Ed誌
2014.04.21

アクセス数:6966

九州大学大学院薬学研究院環境調和創薬化学分野の大嶋教授らは、白金とピロリジンという二つの異なる触媒系を組み合わせることで、アリルアルコールのモノアリル化体選択的直接アルキル化反応を開発することに成功しました。

 

水酸基の直接アルキル化反応は、共生成物が水のみであるため、脱離基を用いる従来法に比べて環境調和性に優れています。これまでに、遷移金属を用いた触媒反応がいくつか報告されていましたが、多くの場合、生成物がさらに基質と反応してジアリル化体を主生成物として与えてしまうため、モノアリル化体選択的な反応の開発が望まれていました。

今回、大嶋教授らは、先に開発していた Pt 触媒による直接アミノ化反応の条件に、新たにピロリジンを有機触媒として組み合わせることで、種々の副反応の抑制に成功し、高収率・高選択性でモノアリル化体を得ることに成功しました。本反応は幅広い基質一般性を有していることに加え、その高いモノアリル化体選択性を活用することで、異なるアリル部位を有するジアリル化体のワンポット合成にも成功しました。

 

この研究成果は,国際科学誌「Angew. Chem. Int. Ed.」に 2014 3 6 日付けオンライン版で発表されました。

 

論文名

Dual Platinum and Pyrrolidine Catalysis in the Direct Alkylation of Allylic Alcohols: Selective Synthesis of Monoallylation Products

Ryozo Shibuya, Lu Lin, Yasuhito Nakahara, Kazushi Mashima, Takashi Ohshima.

 

Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 4377-4381

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.201311200/abstract

DOI: 10.1002/anie.201311200

 

環境調和創薬化学分野

http://green.phar.kyushu-u.ac.jp/