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研究成果

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研究成果 2013年

研究成果
α位不斉四置換炭素含有の非天然アミノ酸誘導体の触媒的合成法を開発!
環境調和創薬化学 Chem Eur J誌
2013.05.21

アクセス数:9603

九州大学大学院薬学研究院環境調和創薬化学分野の大嶋教授らは、ケチミンの触媒的不斉アルキニル化反応の開発に成功し、α位に不斉四置換炭素を有する様々な非天然アミノ酸誘導体を合成することが可能となりました。先に、Rh-Phebox錯体がケトンの不斉アルキニル化反応の優れた触媒であることを見出していましたが、ケチミンは非常に不安定であり反応性も低いため、その反応の開発は困難なものでした。今回、Cbz基で保護されたケチミンが優れた気質になることを見出し、またそのケチミンの合成法を確立し、さらに触媒活性酒を予め発生させた後に反応を行うことで、様々な置換基を有するアルキンの触媒的不斉アルキニル化反応を高収率・高エナンチオ選択性で進行させることが可能となりました。また、得られた化合物は様々な変換反応が可能であり、α位置換サリドマイド誘導体を含む様々な非天然アミノ酸の合成にも成功しました。さらに、アルデヒドおよびアルジミン存在下、選択的にケトイミンのアルキニル化が進行するという、興味深い化学選択性も見出すことができました。

この研究成果は,国際科学誌「Chemistry A Europearn Journal」に2013513日付けオンライン版で発表されました。

論文名
Rh-Catalyzed Direct Enantioselective Alkynylation of α-Ketiminoesters.
K. Morisaki, M. Sawa, J.-y. Nomaguchi, H. Morimoto, Y. Takeuchi, K. Mashima, T. Ohshima, Chem. Eur. J. accepted.


Chem. Eur. J.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/chem.201301237/abstract

環境調和創薬化学
http://green.phar.kyushu-u.ac.jp/