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研究成果

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研究成果 2012年

研究成果
細胞増殖を制御する核内アクチン及びアクチン関連蛋白質Arp4の機能の一端を解明
医薬細胞生化学 Journal of Cell Science 誌
2012.10.02

アクセス数:6402

九州大学大学院薬学研究院医薬細胞生化学分野の藤田雅俊教授の研究グループは、細胞増殖を制御する核内アクチン及びアクチン関連蛋白質Arp4の機能の一端を解明しました。

 

筋肉の主要な蛋白質として知られているアクチンは、細胞運動や細胞増殖においても重要な役割を演じています。最近、このアクチンが細胞核内にも存在し、転写制御や細胞周期制御を通して細胞増殖制御に必須の役割を演じていることが示唆されつつありますが、その詳細は不明です。また、核内にはアクチンと相同性を持つアクチン関連蛋白質Arp4も存在しますが、同様に機能や制御の詳細は不明なままでした。本研究では、アクチンとArp4が複合体(おそらく二量体)を形成することにより、幾つかの重要なクロマチンリモデリング因子複合体、HAT(ヒストンアセチル化酵素)複合体およびc-myc転写因子複合体(主要ながん遺伝子の一つ)の構成成分となり、それらの複合体の機能制御に関与していることを明らかにしました。

 

この研究成果は、国際科学誌「Journal of Cell Science」に2012815日付けで発表されると共に、重要な注目論文として該当号の表紙および「In This Issue」にピックアップされました。

 

論文

Heterocomplex formation by Arp4 and beta-actin is involved in the integrity of the Brg1 chromatin remodeling complex

Nishimoto N, Watanabe M, Watanabe S, Sugimoto N, Yugawa T, Ikura T, Koiwai O, Kiyono T, Fujita M

 

Journal of Cell Science

http://jcs.biologists.org/content/125/16/3870.full (論文)

http://jcs.biologists.org/content/125/16/e1603.full (In This Issue

http://jcs.biologists.org/content/125/16.cover-expansion (表紙)