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タイトル 枯草菌CcpA、AbrBタンパク質のChAP-chip、ChAP-seq解析
講演者 小笠原 直毅 先生
所属 奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 教授
開催日 2012-06-27 16:30
終了日 2012-06-27 17:30
内容 以下の研究セミナーを公開で行います。ご来聴歓迎します。

講師 小笠原 直毅先生(奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 教授)

日時 6月27日(水)午後4時30分~5時30分

場所 薬学部第4講義室(2号館5階奥)

 

講演要旨


枯草菌CcpAAbrBタンパク質のChAP-chipChAP-seq解析


奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科


石川周、大島拓、Onuma Chumsakul、小笠原 直毅

 

 私たちの研究室では、対象タンパク質に付加したタグを利用して、それに結合しているゲノムDNA断片を濃縮し、タイリングアレイで結合部位をマッピングするChAP (Chromatin Affinity Precipitation)-chip法により、枯草菌・大腸菌のDNA結合タンパク質のゲノム上の分布を可視化してきた。さらに、最近はIlluminaシーケンサーを用いたChAP-seq解析も行っている。その中で、枯草菌CcpAAbrBタンパク質についての、最近の実験を紹介したい。

 

 枯草菌では10%近い遺伝群がカタボライト抑制により制御されていると言われている。枯草菌のカタボライト抑制は、炭素源としてグルコースなどの代謝されやすい糖が存在する場合に、HPrK/PHPrのセリン残基をリン酸化してP-Ser-HPrを生成し、CcpAと複合体を形成してcre配列に結合することにより起こる。私たちは、野生株とHPrK/P欠損株において、CcpAChIP-chip解析を行った。そして、2つの株の結合パターンを比較した結果、HPrK/P欠損株でも、CcpAはゲノム上に1000以上も存在するphiと名付けた配列に結合していることを発見した。このことは、CcpAはシグナルが無い場合でも細胞質に拡散しているのではなく、phi配列に結合することによりゲノム上にスタンバイしていることを強く示唆している。また、この情報を用いて転写制御に直接関わるcre配列を正確に決定することにも成功した。

 

 ChIP-chipChIP-seq法では、ゲノムDNAを超音波処理により断片化することが一般的である。私たちは、DNaseI処理により目的タンパク質が結合している領域だけを正確に決定する手法の開発を行った(GeF-seq: Genome Footprinting by high-throughput sequencing)。実際、GeF-seq法により、定常期で発現する多くの遺伝子の発現を対数増殖期に抑制しているAbrBタンパク質のゲノム上の結合部位を決定したところ、実際に生育している細胞内のAbrBの結合部位をin vitroDNaseI footprinting法と同じ解像度で決定することに成功した。そして、AbrBの結合配列をゲノムワイドに詳細に決定できた結果、AbrBの認識配列について興味深い知見を得ることができた。




世話人

片山 勉

九州大学 薬学研究院 分子生物薬学分野 教授

812-8582 福岡市東区馬出3-1-1

電話 092-642-6641

FAX  092-642-6646