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タイトル リボソームRNA反復遺伝子と細胞老化
講演者 小林 武彦 教授
所属 国立遺伝学研究所細胞遺伝研究部門
開催日 2010-06-30 16:00
終了日 2010-06-30 17:00
内容

以下の公開研究セミナーを行いますので、お知らせします。御来聴歓迎。

 

 

6月30日(水)   午後4時から午後5時まで  研究セミナー(公開)

薬学部第4講義室(歯学部側5階奥)

 

リボソームRNA反復遺伝子と細胞老化

 

国立遺伝学研究所細胞遺伝研究部門/総合研究大学院大学遺伝学専攻 教授

小林 武彦 先生

 

 ゲノムは生物のデザインを決める地球上でもっとも重要な情報である。しかし

この情報を担う物質であるDNAは紫外線や化学物質によって傷つきやすく、また

長い糸状構造のため物理的な刺激に対しても弱い。そこで生物はゲノムを修復し

維持する機構を進化させてきた。ゲノム中でも特に不安定な領域は脆弱(ぜい

じゃく)部位と呼ばれ、染色体の改変等を引き起こす「ホットスポット」となっ

ている。リボソームRNA反復遺伝子は最大の脆弱部位であり常に改変を繰り返し

ている「危険」領域である。

 

 リボソームRNAは全RNAの60%以上を占める非常にたくさん存在するRNA分子

である。その遺伝子であるリボソームRNA反復遺伝子は、真核細胞では100コ

ピー以上が連なる巨大反復遺伝子群(rDNA)を染色体上に形成している。rDNA

コピー間での組換えや相互作用による異常な構造をとりやすく、コピーの脱落や

染色体の不分離等を起こしやすい。そのため細胞はrDNAの安定性を維持するため

の特別な機構を有する。

 

 本セミナーではrDNAの安定化機構を概説し、rDNAの状態(安定性、コピー数の

変化)が細胞機能に及ぼす影響、特に細胞老化との関係について最新の知見を紹

介する。

 

 

参考文献

Ide, S., Miyazaki, T., Maki, H., and Kobayashi, T. (2010). Abundance of ribosomal RNA gene copies maintains genome integrity.  Science 327, 693–696.

Ganley, A.R.D., Ide, S., Saka, K., Kobayashi, T. (2009). The effect of replication iniriation on gene amplification in the rDNA and its relationship to aging. Mol. Cell 35, 683-693.

Kobayashi, T. (2008).  A new role of the rDNA and nucleolus in the nucleus- rDNA instability maintains genome integrity-. BioEssays 30, 267-272.

小林 武彦 (2009)「複製、組換え、転写のコラボレーションによる遺伝子増幅」  蛋白質、核酸、酵素、54, 2009, 537-542

 

 

世話人

片山 勉

九州大学 薬学研究院 分子生物薬学分野 教授

812-8582 福岡市東区馬出3-1-1

電話 092-642-6641

FAX  092-642-6646