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2016-07-31

D-アミノ酸が腸内環境を整える

九州大学大学院薬学研究院創薬育薬産学官連携分野の浜瀬教授らは、ハーバード大学医学部のMatthew K. Waldor教授、慶應大学医学部の笹部講師、株式会社資生堂等との共同研究で、D-アミノ酸が新たな機能として腸内環境の維持に役立っていることを明らかにしました。
腸内細菌が様々なD-アミノ酸を生産し、宿主である哺乳類がD-アミノ酸酸化酵素を腸管から分泌することで含量制御を行っていることを始めて明らかにしました。また、腸内のD-アミノ酸は病原性細菌の生育を阻害し、腸内細菌叢の維持に役立っていることが分かりました。
浜瀬教授らが有するキラルアミノ酸メタボロミクス技術がD-アミノ酸の含量解析に貢献しました。

この研究成果は、「Nature Microbiology」に2016年7月25日付けオンライン版で発表されました。

 
論文名
Interplay between microbial D-amino acids and host D-amino acid oxidase modifies murine mucosal defence and gut microbiota

著者 
Jumpei Sasabe, Yurika Miyoshi, Seth Rakoff-Nahoum, Ting Zhang, Masashi Mita, Brigid M. Davis, Kenji Hamase & Matthew K. Waldor

DOI
10.1038/nmicrobiol.2016.125

論文オンライン公開HP
http://www.nature.com/articles/nmicrobiol2016125

創薬育薬産学官連携分野HP 
http://soyaku.phar.kyushu-u.ac.jp/
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