HOME > トップニュース > 詳細ページ
トップニュース | 詳細ページ
 
 
 
タイトル 合成カンナビノイドが学習・記憶障害を引き起こす機構
~危険ドラッグ乱用防止に期待~
今回、九州大学大学院薬学研究院・分子衛生薬学分野の石井祐次准教授 (現細胞生物薬学分野)と李 任時助教(現中国薬科大学講師)の研究グループは、長崎国際大学、国立医薬品食品衛生研究所、第一薬科大学、九州大学大学院薬学研究院・生薬学分野および細胞生物薬学分野との共同研究で、代表的合成カンナビノイドJWH-018が、脳の海馬のカンナビノイド1 受容体 (cannabinoid 1 receptor: CB1)に作用し、内因性カンナビノイドであるアナンダミド (AEA)および2-アラキドノイルグリセロール (2-AG)の分解酵素 (FAAHおよびMAGL)を抑制させることにより、内因性カンナビノイド濃度を著しく増加させることをマウスを用いて見出しました。さらに、これと同時に、脳神経保護因子BDNF (brain-derived neurotropic factor)を著しく低下させることも見出しました。内因性カンナビノイドやBDNFは海馬における学習・記憶の調節に関与することから、これらの変動は、合成カンナビノイドによる学習・記憶障害を説明できると考えられます。新たなバイオマーカーの同定につながることから危険ドラッグの乱用防止への貢献が期待されます。





本研究結果は、英国科学雑誌Nature Publishing Groupが手がけるオンライン科学雑誌であるScientific Reports誌に掲載されます(日本時間7月3日(水)18時オンライン版掲載)。

論文タイトル
Elevation of endocannabinoids in the brain by synthetic cannabinoid JWH-018: mechanism and effect on learning and memory

著者
Li. R., Fukumori, R., Takeda, T., Song, Y., Morimoto, S., Kikura-Hanajiri, R., Yamaguchi, T., Watanabe, K., Aritake, K., Tanaka Y., the late Yamada, H., Yamamoto, T., and Ishii, Y.* (*Corresponding author) 

掲載誌
Scientific Reports

DOI: 
doi.org/10.1038/s41598-019-45969-4

細胞生物薬学分野(分子衛生薬学チーム)HP
http://eisei.phar.kyushu-u.ac.jp

ファイル
日付 2019-07-04 09:20